【「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果を公表します】
2017年11月24日
厚生労働省
~「長時間・過重労働」に関する相談が136件(37.0%)で最多~
厚生労働省では、11月の「過重労働解消キャンペーン」の一環として10月28日(土)に実施した「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果をまとめましたので公表します。
今回の無料電話相談「過重労働解消相談ダイヤル」には、合計で367件の相談が寄せられました。相談内容としては、下記概要のとおり、「長時間労働・過重労働」に関するものが136件(37.0%)と一番多く、次いで「賃金不払残業」が110件(29.9%)、「パワハラ」が28件(7.6%)となりました。これらの相談のうち、労働基準関係法令上、問題があると認められる事案については、相談者の希望を確認した上で労働基準監督署に情報提供を行い、監督指導を実施するなど、必要な対応を行っています。
【相談結果の概要】
相談件数 合計367件
(主な相談内容)
- 長時間労働・過重労働
- 136件(37.0%)
- 賃金不払残業
- 110件(29.9%)
- パワハラ
- 28件(7.6%)
(相談者の属性)
- 労働者
- 200件(54.4%)
- 労働者の家族
- 106件(28.8%)
- その他
- 36件(9.8%)
(主な事業場の業種)
- 保健衛生業
- 47件(12.8%)
- 商業
- 45件(12.2%)
- 製造業
- 41件(11.1%)
ユニオンからコメント
厚生労働省が10月28日に開催した、「過重労働解消相談ダイヤル」の集計結果を発表しました。
【ご参考】【「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果を公表します】厚生労働省
今回の相談件数は、2016年11月に行われた同「相談ダイヤル」の相談件数712件のおよそ半数にまで落ち込みました。2015年11月の同「相談ダイヤル」では488件の相談が寄せられていますので、この3年でもっとも件数が少なかったことになります。
【ご参考】【「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果を公表します】
職場環境が改善しているわけではないことは「平成28年度 過労死等の労災補償状況」を見ればわかります。「脳・心臓疾患に関する労災請求件数」、「精神障害に関する労災請求件数」のどちらも前年に比べて増えています。
【ご参考】【平成28年度「過労死等の労災補償状況」を公表】厚生労働省
「働き方改革」という便利な言葉の登場によって、電通事件やNHK事件が風化されつつあるのかもしれません。ユニオンが懸念していた「厚生労働省の過重労働解消対策が一過性に終わらないよう」が現実のものとなりつつあります。
2018年4月1日からは無期転換ルールが実施され、障害者雇用率が2.2%に変更されるなど、厚生労働省の取り組むべき課題は山積しています。あらゆる分野に総合的・効果的に取り組んでもらうよう期待しながら注視していくしかありません。
出典元:厚生労働省