【トヨタ支援の「空飛ぶクルマ」、18年に試作機をテスト飛行】

2017年9月17日
日本経済新聞

トヨタ自動車グループなどの支援で「空飛ぶクルマ」を開発する有志団体「カーティベーター」は17日、愛知県豊田市の新しい開発拠点を公開した。機体の組み立てや部品開発に活用する。2018年から本格的に試作機の飛行テストを始め、20年の東京五輪開会式の聖火点灯で利用してもらうのが目標だ。

市が新設した「ものづくり創造拠点SENTAN(センタン)」に入り、3次元のCAD(コンピューターによる設計)、旋盤、溶接機、レーザー加工などを活用する。2人乗りの実寸大の試作機「スカイドライブSD-01」は12月をめどに組み立て、18年から本格的にテスト飛行を始める予定だ。

試作機は電動で重量は約250キログラムに抑える計画だ。中村翼代表は「クルマと同じサイズで、滑走路がなくても移動できるモビリティーを実現し、次世代に夢をつなぎたい」と話す。

カーティベーターは世界最小の空飛ぶクルマの開発を目指す団体で、自動車や航空関連の若手技術者、学生らが100人近く参加している。空飛ぶクルマの実用化には安全性の確保や交通ルールの整備といった課題は多いが、25年に市販、30年に先進国向けモデルの量産も検討している。カーティベーターは東京都内にも拠点を設け、富士通なども支援している。

ユニオンからコメント

「空飛ぶクルマ」を開発する団体が、新しい開発拠点を公開して、2人乗り試作機のテスト飛行を2018年から本格的に始める予定であることを公表しました。このプロジェクトは、およそ4ヶ月前にトヨタという大企業が出資することで一気に現実味を帯びました。

【「空飛ぶクルマ」離陸 トヨタが支援、20年の実用化目標】

トヨタ自動車が「空飛ぶクルマ」の実用化に向けて、社内の若手有志が中心になって進めてきたプロジェクトに資金拠出する方針を固めた。空飛ぶクルマは従来、有志団体「カーティベーター」のメンバーが勤務時間外に開発を進めてきた。今回、トヨタやグループ会社が4千万円規模の資金を提供することで大筋合意した。今後は複数のプロペラを制御し機体を安定させる技術を確立し、2018年末までに有人飛行が可能な試作機を完成させる計画だ。東京五輪が開催される20年の実用化を目指す。
個人の移動手段として空飛ぶクルマがにわかに注目を集めるのは、従来の延長線上ではない形で、現在の自動車が抱える問題を解決できると期待されているからだ。道路そのものが不要になれば、渋滞はなくなる。垂直で離着陸できれば滑走路も不要だ。人の動き、流れが劇的に変わる可能性を秘める。トヨタはかつて、事業の柱を自動織機から自動車へと大胆に変えた経験を持つ。それからおよそ80年。小さな一歩だが、新たな取り組みは非連続な変化を乗り越えるきっかけになるかもしれない。(2017年5月14日 日本経済新聞)

2020年に実用化という、そう遠くない期限を設定していることで、SF映画や漫画に描かれてきた世界の実現を身近に感じさせます。このようなニュースが、これからますます増えてくるのかもしれません。

【手にマイクロチップ埋め込み、米メーカーが従業員にオファー】

7月25日、米ウィスコンシン州の自販機メーカーが、従業員に対し、スナックなどの購入、コンピューターへのログイン、コピー機使用などの際に使えるマイクロチップを手に埋め込む機会を提供している。電磁波によって通信し、15センチ以下に近づけると情報が読み取れる仕組み。
このメーカー「スリー・スクエア・マーケット」のバイスプレジデント、トニー・ダナ氏によると、チップは米粒ほどの大きさで、従業員85人のうち50人前後がインプラントを選択した。親指と人差し指の間に注射器状の器具で埋め込む。同社のトッド・ウェストビー最高経営責任者(CEO)は声明で「この技術はいずれ標準化され、パスポートや公共交通、あらゆる購買の場などで採用されるだろう」と述べた。(2017年7月26日 ロイター)

出典元:日本経済新聞・ロイター